ONESTAR
俺の視線に気づいた店長が「ああ。」とナツキの為にティッシュに手を伸ばす。
「あの、ずいぶん前の話なんですけど、」
ティッシュを一枚取った店長は、そのままナツキの口をグシグシ拭いてやった。
「俺、今は何不自由なく暮らしてますけど、母親後妻で、俺連れ子なんで、母子家庭の頃とか超ビンボーで、なのに、なんか会社で臨時ボーナスが出たとかで母親が無理して俺の誕生日にレストラン連れてってくれて。」
記憶の底に引っかかってた思い出。
あの日、俺は、久々にスカートを履いて化粧をした母親を見た。
「あの、ずいぶん前の話なんですけど、」
ティッシュを一枚取った店長は、そのままナツキの口をグシグシ拭いてやった。
「俺、今は何不自由なく暮らしてますけど、母親後妻で、俺連れ子なんで、母子家庭の頃とか超ビンボーで、なのに、なんか会社で臨時ボーナスが出たとかで母親が無理して俺の誕生日にレストラン連れてってくれて。」
記憶の底に引っかかってた思い出。
あの日、俺は、久々にスカートを履いて化粧をした母親を見た。