ONESTAR
「きれいに出来てるほうがトモミちゃんの作ったやつなんです。」

その瞬間、お袋は店長じゃなくて俺を振り返り、「トモミちゃん」と言うありふれた名前が、クラスメイトや友達ではなく、間違いなくねーちゃんの名前だと見抜いてしまった。

「トモミ……ちゃんが?」

「ええ、今日も朝から教えてくれてて……」

「店長!!俺の部屋、こっち!!」

そのまま店長の手を引いて、部屋に連れ込もうとした俺よりも早く、おふくろが店長の手を掴んだ。

「あの、これ、トモミちゃんが?トモミちゃんとはどういう……。」

「あ、えーっと。」と、店長は口ごもり、俺を見た。

こんな収集のつかない状態にしといて助けられるか!!
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