ONESTAR
「まあ、どうもすみません。この子ったら何にも言わないものですから。失礼いたしました。いつもトモミちゃ……トモミがお世話になっております。」

お袋は深々と頭を下げる。

「あ、いえこちらこそ、トモミちゃんにはいろいろお世話になりっぱなしで。」

「あの、シュークリーム、あの子が?」

「ええ。お菓子作りが得意だそうで、日曜日の朝に教えてもらってるんです。」

「そうなんです。小学生の頃から家でケーキを焼いていたそうですわ。私もそれを聞いてずいぶん練習して……。」
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