ONESTAR
「あの、ナツキさんこそ何でこんな朝早く?」

「あ?俺?店長に掃除の邪魔だって部屋追い出された。」

「店長、風邪治ったんですか?」

「うん。熱、下がったし。ヨッちゃんは?」

「あの、俺、ちょっと相談があって。」

「んー。一時間もすれば掃除終わるから上がって待ってれば?」

屈託なく後ろのエレベーターを指差すナツキを見つめる。

だからどうして俺を簡単に部屋に上げようとするかな。

あんたがいないと俺また店長と二人っきりだぜ。

昨日、俺に対する疑惑の芽が芽生えたんじゃなかったのかよ。

「相談はナツキさんに。」

「俺?何?」

「店長さんのこと。」
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