ONESTAR
ねーちゃんをベッドに寝かし、店長は「何か温かいものでも作るから。」と言ってキッチンに行った。

ナツキは、その隣で「俺も俺も俺も、何か作って。」と甘えている。

「……ヨ…シ…アキ……」

ねーちゃんが俺を呼ぶ声で我に返った。

慌てて立ち上がろうとしたのだけれど、まだガクガクしてる足が言うことを聞かなくて、

俺は、この状態で、どうにかカッコよくねーちゃんのそばに行く方法を思いつけず、

這ってねーちゃんの横たわるベッドまで行った。

たった2メートル弱の距離が、

そん時の俺にとってはフルマラソン並みに体力を消耗した。

でも、
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