ONESTAR
2時間ほどの説教に耐え、やっと一段落つくと、

二人とも態度を一転して、なんか腫れ物でも扱うかのように、

「今度悩むことがあったらすぐに相談しなさい。」とか、「おなかすいてない?」とか、
俺の心配をし始めた。

大丈夫だよ。

全部、ウソだし。

「心配だわ。やっぱり私だけでも残ろうかしら。」

ため息をついて、おふくろが言った。

「何?」

「結婚式よ。今週末はマリコちゃんの結婚式に行くからお留守番をお願いって言っておいたでしょ?」

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