ONESTAR
そう、

もう、大丈夫だ。

だって、ねーちゃんに告った俺に恐いものなんて、

ねーちゃんを失う以外、

この世界には何もない。

「よし。」

親父は、まるで俺がこのマンションに初めて来た時のように、立ち上がって俺の頭を撫でた。

5年前のように、

デカい手だと思わなかったのは、

俺がデカくなったからかな。

それからおふくろが昼飯をつくり、

久々に家族3人で飯を食った。
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