ONESTAR
なのに、俺を目にとめたねーちゃんは、「あら、来てたのね。」くらいの気軽さで

俺に小さく手を振り、

厨房の店長を覗き込んで会釈をした。

フツー。

そこには、告られた気まずさなんて微塵もない。

俺はこんなにドキドキしてんのに?

心臓、口から出そうなのに?!

ねーちゃんは、ストンと俺の隣の席に座ると、注文を取りに来たナツキに、

「今日のおすすめとジンジャーエールください。」と言い、

「ヨシアキ、ちゃんと謝ったの?」と、

俺の目をしっかりと見つめた言った。
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