ONESTAR
それからねーちゃんは、本当にいいの?とか、

誰かと行く予定だったんじゃないの?とか、

この映画のここがスゴいらしいとか、

普通にしゃべってたけど、

俺は半分も頭に入らなかった。

もちろん

明日のデートコースをシミュレーションするのに忙しかったからだ。

人生最高のデートを妄想しながら、

俺は、ナツキと映画の話で盛り上がるねーちゃんの背後を何度も確かめた。
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