ONESTAR
人差し指の封印を早々に解いて、「それは、」と言いかけたねーちゃんの両肩つかんで、

ベッドに押し倒した。

不意を衝かれたねーちゃんは、ベッドの上でギュッと目を閉じる。

「目、開けてよ、ねーちゃん。」

恐る恐るねーちゃんが、目を開けようとしたのを見計らってから、唇に、唇を近づける。

超見開いたねーちゃんの目に、俺が映ってるのを確かめてから目を閉じた。

柔らかくてあったかい唇に、

俺の唇が重なる。

柔らかい唇から唇をそっと離し、

目を開けた瞬間、

ねーちゃんの両目から、

涙がこぼれ落ちたのが見えた。

うわ。
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