ONESTAR
生きてて良かった。

あんないじめとかに負けなくて良かった。

生まれて来て良かった。

あんたと同じ時代に、

今、この瞬間に、

生まれてて良かった。

くーくーと小さな寝息を立て始めたねーちゃんを、

ずっとずっと見つめてた。

眠るなんてもったいなくて出来なかった。

こんな近くで寝顔見られんだぜ!!

寝てる場合じゃないっての!!

なのに。

うっすらと夜が明け始め、

カーテンの向こうが明るくなったな、と思った時、

外から誰かがしゃべってる声が聞こえた。
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