ONESTAR
4LDKのマンションには、それまで住んでた6畳一間のボロアパートとは違い、俺の部屋なんてものがあり、時々うちに遊びに来ていた親切なおじさんと、16になる女の子が住んでいた。

お袋は「お父さんとお姉さんよ。」と言って二人を紹介した。

それがねーちゃんとの出会いだった。

親父は「よろしくな。」と言って、そのデカい手で俺の頭を撫で、ねーちゃんは、俺とお袋に冷たい一瞥をくれただけで自分の部屋に閉じこもってしまった。
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