【第二部】鬼に愛された女
鬼の住まう森へ


――時は平安……




太陽が真上に上るこの時間が、私は嫌いだった


私の名は琥珀


百鬼琥珀


変わった名だけど、これが私の名だ


さて、なぜこの時間が私にとって嫌いなのかと言うと……


「琥珀!どこに行った!今から陰陽術の練習だというのに」


今私の名を呼んでいるのは、私のお母様の従兄の京助おじ様


私に陰陽術を習わそうとしつこいのなんのって




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