【第二部】鬼に愛された女
最後の試験
「失礼します、近江です。琥珀様、準備は終わりましたか?」
「えぇ。終わったよ」
今日はついに最後の試験
これで新しい頭領が決まる
最初は頭領になることに興味はなかった
両親が頭領になることを願っていると聞いて、なってみようかなって程度だった
今は違う
ちゃんと自分の意志でなりたいと思った
これ以上、鬼化して苦しむ人を作りたくない
私が変えてみせる