【第二部】鬼に愛された女


「離してっ。鋼!」


愛しい人の名を呼ぶが、鋼は俯いてまったく動こうとしない


鋼、どうして助けてくれないの!?


琥珀の視界が涙でにじむ

「……悪いが少しの間おとなしくしてもらう」


頭上から要の声が聞こえたと思えば、首に強い衝撃がきた


意識が遠く……


目も開けていられなくなり、重いまぶたを琥珀は閉じてしまった







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