【第二部】鬼に愛された女
「そこの女!」
要は、ちょうど通りかかった女房を呼びつけた
何度かみた百鬼家の女房
名はたしか……近江だったか?
「何でしょうか?……あ、琥珀様!?」
腕にいた琥珀様に気がついた女房が、慌てて要のもとにまで駆けていく
「いったい琥珀様はどうなされたのですか!!」
「落ち着け。ただ寝てるだけだ。それで、琥珀様の部屋はどこだ?」
「琥珀様のですか?こちらです、案内します」
焦りを見せて女房は要を琥珀の部屋にまで案内した