【第二部】鬼に愛された女


「それと、琥珀様が目を覚まされたら、婚礼の儀は今夜行うと伝えてほしい」


「琥珀様が婚礼の儀に?まさか鬼島様と琥珀様が……?」


「そうだ。俺は頭領に選ばれたからな」


「え……?鬼島様が頭領?」


「そうだ。どうした、なにか問題でもあるのか?」


「……いえ。何でもありません」


近江は、不満たっぷりの表情で視線を逸らす


手が震え、瞳が濡れていた








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