【第二部】鬼に愛された女
に、逃げなきゃ!
じたばたと暴れると、白雲は琥珀の耳に冷たくこう言い放った
「静かにしろ。さもなくば殺す」
「!!」
琥珀は白雲の言葉に強く反応し、身体強張る
怖さのあまり、指すら動かない
「そうだ。大人しくしていろ。……それでどうする?」
な、なにが?
「何って、結婚の話だよ。俺が壊してやろうか?」
そんなこと出来るの?
「出来るさ。あいつなんかより俺のほうが力が強いからな」