【第二部】鬼に愛された女
白雲は私の両親を殺した鬼
そんな鬼に頼むなんてこと、私には出来ないよ……
「……いい」
「なんだと?」
「私は自分の力で止めさせる。あなたの手は借りないわ」
「へぇ。それはどうやってだ?頭領の娘だからといっても、お前が頭領にならないのなら、お前には断る権利はない」
「だとしても、私は自分の力でどうにかするわ」
そうよ。私がどうにかするわ
この意志は決して曲げない
そう心の中で誓うと、白雲が舌打ちをし、琥珀の腕を力強く握る