【第二部】鬼に愛された女
琥珀は南の両目から、涙が溢れていたことに気がついた
撫でている指も、震えていた
笑っていても本当は悲しいんだ……
そうだよね。二人は夫婦なんだもん
南を凝視していた琥珀は、不意に南と目があってしまった
「琥珀ちゃん」
「なんですか?」
「その額の意味が、あなたにはわかる?」
「いえ……。知っているのなら教えてください」
地面に手を着けて頭を下げる
すると、立って呆けていた鋼が琥珀の後ろに座り、頭を下げた