【第二部】鬼に愛された女
頭領の候補者たち
「琥珀様、こちらがあなたが今日から住む屋敷です」
車から降りると、見たこともない、大きな屋敷が建っていた
「ここにお父様とお母様が住んでいたのね」
琥珀は屋敷をじっくりと見た
どこか懐かしい雰囲気を感じるわ……
「……琥珀様、屋敷の中に入りましょう」
後ろから鋼がそう囁く
「わかったわ」
お父様とお母様のいた場所に、今私もいる
それが嬉しくてたまらなかった