【第二部】鬼に愛された女


「姫様!」


声と同時に身体を反転させられ視界が真っ暗になった


「あぁ、姫様!やはりあれは夢なのですね!近江は嬉しゅうございます」

知らない女人に琥珀は抱き締められていた


「……止めろ近江。その方は奥方様ではない。娘の琥珀様だ」


鋼が琥珀に抱きつく女人に静かに話す


それを聞いた女人、近江の抱きしめる力が徐々に抜けていった


「え?……あっ、申し訳ございません!」


慌てて琥珀から離れ、その場に座わりこんで謝りだした




< 25 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop