【第二部】鬼に愛された女
神威は身体を起こすと、立ち上がって美月を横抱きにしてから、欄干に登って庭へと降り立つ
外は部屋とは違って少し肌寒いと美月は感じた
「寒くないか?」
「少し寒いです。ですから、もう少しこのままでいてくださいまし」
神威の胸に身体をあずけると、神威の身体に力が入った
「神威様?」
見上げて神威の様子を伺うと、神威の顔は赤く染まっていた
神威様……?
どうかなされたのでしょうか