【第二部】鬼に愛された女
何も異常がないのを確認すると、近江を呼んで車から降ろした
「あんたが鋼か?」
「……あなたは、京介様ですか?」
近江を降ろしてすぐに、鋭い目つきをした男が鋼に近づく
「そうだ。で、あんたが鋼なんだな」
「はい、そうです」
自分が鋼であることを京介に話すと、京介は殺気立って強い力で鋼を殴った
「あんたらがいるせいで月子が死んだんだ!」
「お兄様!」
殴られた鋼に近江がとっさに駆け寄る