【第二部】鬼に愛された女


「鋼……?」


「……どうしましたか?」


「いえ。なんか鋼がぼーっとしてたから……」


「なんでもありません」

ぷいっと鋼は琥珀から目をそらす


「そう?ならいいんだけど……。あの、教えてくれてありがとうね」


琥珀は頬を赤らめて、照れながら鋼にお礼を言った


「……!い、いえ。礼にはおよびません」


どこか焦りの表情を見せるものの、何もなかったかのように振る舞う鋼



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