【第二部】鬼に愛された女
琥珀と鋼
「よいしょっと……」
琥珀は地下へと繋がる扉を閉めると、持っていた灯りを消して書庫を出た
一応誰もいないかを確認してから出たつもりだったが……
「そこで何をしているのですか?」
「鋼……。どうしてここに?」
気づけば後ろには、怖い顔をした鋼が立っていた
「それはこちらの台詞です。何をしていたのですか?」
顔を覗き込み、じっとこちらを見てくる鋼
正直気まずいよ……