【第二部】鬼に愛された女
「大丈夫ですか琥珀様。お怪我は?」
「えぇ、大丈夫。てか、何で鋼がここに……」
「それよりも……。おいそこの男。琥珀様を離せ。この方は前頭領の一人娘、百鬼琥珀様だぞ」
鋼が獣のように男を睨みつけると、震えた手で琥珀を離した
「琥珀様、少しお下がりください」
そう言われ、琥珀はおとなしく鋼に従った
「……お前ら、この罪は重いぞ。たとえ鬼化した者だからといっても容赦はしない」
「ふざけたこと言うなよ。大体、あんたらのせいで俺たちは鬼になっちまったんだ!責任とれよ!」