翔る。
…まぁ人の速度が馬の速度よりも速いわけはなく…
私はあっという間にそのおかしな人たちに包囲されてしまった。
そして私は完全に逃げ場をなくした。
ちょうど目の前の人が馬から下りた。
頭に兜を被った、スラリとした体型の私より少し年上なぐらいの男性だ。
「な、何よ!!」
後ずさりしながら叫んだ。
だめだ、絶対にだめ
絶対関わっちゃいけない
私の中の感覚すべてがそう語る
だって、
「お前が、何だ?」
そっと目の前の男は刃物を突きつけてきた
だって、こいつは私を殺そうとしている