翔る。



「いい!!」



これ以上にへんてこりんなことに巻き込まれたくない


みんながみんなきょとんとした表情で私を見る。



「て、手当てなんて結構ですから!!」




そう言って手を振り払った。

いや、振り払ったはず…なのだが振り払えていない。




「ほんっとに大丈夫ですから!!手、放してください!!」



前の男はやれやれ、と首を振って私の体に触れたかと思うと私の体を持ち上げた。




「んなっ!?ちょっ、ちょっと!!」



「政宗様が手当てをしろと言ったのだ。黙っていろ」




はい?


私の意志は無視なんですか!?



そして男も同じ馬に乗った。



何を言ってもこれ以上は無駄なようだ










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