翔る。
眉間に深く刻まれていく皺。
それが深くなるにつれて私の不安もどんどんと募ってゆく。
一体何があったのだろう?
「皆、よく聞け!!」
政宗の言葉で、騒いでいた兵たちが一斉に整列する。
先ほどのあの賑やかな雰囲気とは打って変わって、ピリピリとした緊張感がこの場を包んだ。
「佐竹らが動いたらしい。二本松城の援軍としてこちらの向かっている」
なんかよくわからないけど、とにかく危機的な状況なわけだよね。
「幹部は集まってくれ。皆はいつでも動けるよう荷物をまとめておけ!!」
その言葉がいい終わった瞬間にみんなが動き出す。
幹部と思われる人たちは政宗のもとに向かい、その他の兵士たちは各々に散らばった。