翔る。
え?は?
この馬に乗って帰れってことだよね?
いやいやいや、ストップ。
私、馬とか乗れないんですけど!
行きも私は小十郎さんの馬に乗せてもらったということを忘れてしまったのだろうか。
「…そんなこと言っていても仕方ない!」
こう考えている間にでも私の横を兵士たちが次々と馬で駆け抜けてゆく。
とりあえず馬にしがみつきなんとかまたがった。
「えっと…この紐、握るんだよね」
見よう見まねで紐を握りブンブンと振る。
「うわっ!!!」
そうしているうちに馬が突然走り出した。
でも、とりあえずなんとか成功はしたみたいだ。
馬に乗るって…
「すっごく怖いんですけど!!!!」
もう何が何だかわからないけど、もう馬にしがみつくことしかできない。
こんなのいつ落馬するかわからない。