翔る。
「ダメだ、俺はもう決めたんだ。こいつは俺の側室だ」
そう言い張る政宗にはさすがの小十郎さんもお手上げのようだ。
なんて俺様なのかしら。
愛人にされる側の意思は無視。
あとで絶対に一言言ってやるんだから。
それに私は愛人になんて絶対になってやらない。
この場ではうまくやり過ごすために黙っておくけど。
「とりあえず俺が買う。商人、これでいいか」
政宗はそう言って自分の近くの箱をひっくり返した。
その箱の中からは次々と金色に輝く小判が溢れるように出てくる。
それに飛びつく商人。
それを見て、改めて思うのはいつの時代もお金が中心であるということだ。