翔る。
「何って、抱擁しているだけだが」
いやいやいや、そうじゃなくて。
「何でしてるかって聞いているのよ!」
どうしてそういう行動をしようと思うのか、こいつの頭はどうなっているのか。
「お前は俺の側室に入るんだろう?ならお前は俺のモノだ。今夜は楽しみだ!」
ん?は??
今夜?楽しむ?
ちょっと待てーーーーい!
「いい!?私はあんたの側室になんか入らないから!」
誰がこんなやつの愛人なんかになるもんですか!
ぜーーーーーったいに嫌だ。
私は身体の全身を使って政宗を振り払った。
「小十郎さん、どうにかして」
そして小十郎さんの背中に隠れるようにして回り込む。
「政宗様!いい加減にしてください」
さすがの政宗もこの小十郎さんの一言には逆らえないみたい。
小十郎さん、すっごく迫力があるもの。
「どう責任をとるおつもりですか!こんな身元もよくわからないものを買い、側室に入れるなど!」