ストーカー

「姫野さんが信用してたのは、デスクと僕。デスクが姫野さんを付けてると知ると、信用できるのは僕だけ」

「なるほど。それでより、多く接触できる訳か。だから、ワザワザ姫野が危険だと電話で知らせたのか。訳も分からん声で…」

「まだ、アナタを信用できなかったしね」


「おいおい、俺は金で雇われた復讐屋なんだぜ？」

「お陰で、斎藤さんも岡田さんも紀山さんにも復讐できました」


五十嵐がタバコを破棄捨て、踏みにじる。

「なぁ、復讐たって他にも色々あったろ？」

加地は考えた。

「姫野さんに僕の存在を示したかったんですよね」


五十嵐は笑みを浮かべた。