愛花
辛かった…

私も同じように死んでしまおうと思った。

そのときにおじいさんが訪ねてきた。

産まれて間もない圭織を連れて私を訪ねてきた。

私は圭織が私が亡くしてしまった子供のように思えた。

私は圭織をおじいさんと育てることにした。

本当の子として育てていたのに、結局はすべて圭織にわかってしまったときに和哉さんと駆け落ちして、妖子が産まれ、私たちの許に戻ってきたと思ったのに…

二人で逝ってしまった。

妖子がいてくれたから私たちは生きていけた。

ありがとう。

そしてさようならをしましょう。

あなたはもう一人前のイラストレーターとして仕事をしてるって聞いたから。

私は決めたの。

あなたを一人の大人として送り出そうって

大丈夫よね″

私は一人になるのが怖かった。

なんとか祖母と一緒に暮らせないかを考えていた。

祖母の決意は固かった。

それどころか私の新しい住まいまで、雑誌社の編集部に頼んで決めていた。

祖母は祖父の葬儀の時の私を見てまた悲しませたくないと思ったようだ。

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