黒騎姫―Princess of black knight
あたしは攻撃を続けた。
「ひざまずかぬか! 妾(わらわ)を誰だと思っておる!!」
アルバードは膝をついた。
いまは支配する者と支配される者なのよ、悲しいけどこれが現実。
そして、あたしの体内では……ぞくっとする妙な快感が生まれる。
「……規則を曲げてお目通りを叶えて頂き、ありがとうございます」
「構わぬ。今日は機嫌が良いのでな。で?」
「陳情でございますが、わが領地にて、魔物が徘徊しております」
「だからなんじゃ? 人間は魔物の行動を妨げないことと法で定めておろう」
あたしが決めた法律。
人間は魔王へ租税を納めること、魔物の行動を妨げないこと。