黒騎姫―Princess of black knight

 あたし(=魔王)の居城には、魔物が数千匹いて、シモンは執事で魔物のまとめ役。

 形式上は、あたしの下僕一号だけど、『あの魔王』から魔物の軍勢ごと借り受けている。

 いわばレンタル契約? みたいなカンジ。

 そのせいか、あたしに対してリスペクトがない

 あたしだって、あんたたちに何の思い入れもないんだから。

 まあ、いいわ。

「……今日の予定はどうなってるの?」

「午前中は領民どもの陳情でございます」

「いつもの通りね?」

「御意。あ、そうそう。人間の王族の者で予約のない者が、不躾にも割り込んで御目通りを願っていますが、いかがなさいますか?」


 ほらキタッ!


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