黒騎姫―Princess of black knight

 チャザはさらにアルバードを説得しようとしている。

 でも、あたしはそれをさえぎって、アルバードを支持した。

「私は殿下のお考えに賛同します」

 アルバードは明るい顔になった。

 でも、チャザはさらに硬い表情になった。

 そして、ぎゅっと目を閉じて、手を慌ただしく動かしている。

 頭の中で策を練り直しているのか、心を落ち着かせているのか、よくわかんない。

「……わかりました。では、近日実行として商人へ連絡しておきます」

 チャザはそう言って、恨めしそうにあたしを見た。

 きっと、あたしも一緒にアルバードを抑えてくれると思ってたんだ。

 ……ごめんね。
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