僕は
 既婚だったにしても、早くに奥さんを亡くされたことは辛いだろう。


 ちょうど今から七年前の二〇〇四年で、娘さんは生きていたら、十三歳で中学生だったらしい。


 何かまずいこと聞いちゃったかなとも思った。


 だけど須山は一通り話をし終わって、自分の分のラーメンを取ると、すぐに個室へと戻る。


 後ろ姿に物寂しさが感じられた。


 僕も自分の分のチャーシュー麺を取り、部屋へ戻って食事を取る。


 江美は先に帰ったようだった。


 今夜は自宅マンションで過ごすということがケータイにメールで入ってきていて、それを読んだ後、ドッと疲れが出る。


 でも今夜も必死で頑張るつもりでいた。


 やはり何としてでも木崎を救いたい。


 二度と殺人犯に仕立て上げられないように。
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