僕は
から……。
あれからもう十年以上が経っている。
まだ単なるお手伝いなのだが、弁護人としての人生はこれからも長い。
それに僕自身、江美とは単なる女友達というものを超えて、一緒になれる日が来ると思っていた。
今は給料を貯金しながら、晴れがましい未来を待つつもりだ。
全てはこれから始まっていく。
事務所に着くと、須山の部屋は電気が付いていた。
「お疲れ様です」
後で着いた僕たちがそう言うと、須山が扉越しに、
「園岡、さっき言ったことをする前に美津濃君を送っていきなさい。女性は夜道を一人で歩いたりすると危ないからね」
と言って、僕に江美を送っていくよう促す。
高階も珍しく先に帰っていたし、居残っている女性弁護士は江美だけだ。
あれからもう十年以上が経っている。
まだ単なるお手伝いなのだが、弁護人としての人生はこれからも長い。
それに僕自身、江美とは単なる女友達というものを超えて、一緒になれる日が来ると思っていた。
今は給料を貯金しながら、晴れがましい未来を待つつもりだ。
全てはこれから始まっていく。
事務所に着くと、須山の部屋は電気が付いていた。
「お疲れ様です」
後で着いた僕たちがそう言うと、須山が扉越しに、
「園岡、さっき言ったことをする前に美津濃君を送っていきなさい。女性は夜道を一人で歩いたりすると危ないからね」
と言って、僕に江美を送っていくよう促す。
高階も珍しく先に帰っていたし、居残っている女性弁護士は江美だけだ。