僕は
るけど」


 須山はそう言って歩き続ける。


 僕も付いていった。


 朝食のお供として。


 法曹界にいる人間は大変なのである。


 特に弁護士事務所などは泊まり込みが続くこともあるのだから……。


 誰かがずっと管理しているのだし……。


「ここにしよう」


 須山が指差したのは定食などを売っている外食チェーン店で、ビル三階に店があった。


 エレベーターに乗り込み、店へと向かう。


 須山は徹夜していても平気らしい。


 壮年期の男性弁護士らしかった。


 ちゃんと上下ともスーツを着て、弁護士バッジを付けているのだから……。
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