僕は
 と言った。


「分かりました」


 そう返事し、残っていた食事を取る。


 味噌汁を啜り、栄養を付けた。 


 疲れていた体に朝一の汁物は実にいい。


 そして食事を取り終えると、店を出た。


 須山はすでに事務所に戻っているようで、コーヒーを飲みながらずっと資料を読み続けている。


 紙の資料を読むときはボールペンを持ち、電子資料を読むときはマウスを握る。


 おそらくかなりきついだろうと思う。


 木崎朱莉が巻き込まれた殺人事件が本人の無罪で終わり、やっと一息つけるかと思えば、次はまた新たな案件を抱え込んでいるようだ。


 年中仕事漬けで疲れているだろう。


 ただ、いつもガラス張りの個室の中で仕事をしている横顔を見れば、おそらく須山は仕
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