僕は
第22章
22
数日が経ち、十二月も半ば過ぎとなった。
ずっと事務所の個室内での泊まり込みが続いている。
さすがに暖房を利かせても夜は辛かった。
夕食時になると、出前が来る。
ラーメンかうどん、蕎麦など麺類が多かった。
いつも須山が僕に、
「君は量が多い方食えよ。まだ若いんだし、食べたりないぐらいだろ?」
と言って、小さい方のサイズを選んでいた。
「すみません。いつも」
「俺もね、君ぐらいの頃は高階先生と一緒にずっと徹夜続きで仕事してたぞ。職業上のパートナーだったからな。この事務所も今みたいに小奇麗じゃなかったし」
「そんなに昔から?」
「ああ。もう二十年ぐらい前じゃないかな。まだパソコン普及してなかったから、ワープ
数日が経ち、十二月も半ば過ぎとなった。
ずっと事務所の個室内での泊まり込みが続いている。
さすがに暖房を利かせても夜は辛かった。
夕食時になると、出前が来る。
ラーメンかうどん、蕎麦など麺類が多かった。
いつも須山が僕に、
「君は量が多い方食えよ。まだ若いんだし、食べたりないぐらいだろ?」
と言って、小さい方のサイズを選んでいた。
「すみません。いつも」
「俺もね、君ぐらいの頃は高階先生と一緒にずっと徹夜続きで仕事してたぞ。職業上のパートナーだったからな。この事務所も今みたいに小奇麗じゃなかったし」
「そんなに昔から?」
「ああ。もう二十年ぐらい前じゃないかな。まだパソコン普及してなかったから、ワープ