僕は
　法曹家の端くれとしてしっかり頑張るつもりでいる。


　朝からコーヒーを飲みながら、パソコンのディスプレイを見続けた。


　一つ一つの作業が疲れるのだが、それが現実である。


　地味にやっていた。


　電話連絡などもなるだけ固定を使い、ケータイは極力使わないようにしていたのだし。


　それにメールで済むときはメールで応対している。


　僕の場合、確かに年間八百万円ぐらいは取っている。


　だけど何かあった場合に備えて貯金しておくことが必要だったし、実際使ってない金の方が多かった。


　僕自身、過去に金に困ったことは何度もある。


　つい先日、江美を連れていった新宿の飲み屋などは、学生時代いつも利用しているところだったし、金がないときは倹しい生活をしていた。


　別にそれがどうのというわけじゃなかったのだが、貧乏した時代もあったということだ。


　東京に出てくる前、実家にいたときも大学受験の際は苦労した。

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表紙・目次

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