僕は
 その繰り返しだった。


 ゆっくりする時間はこうやって会合などに出かけたり、江美とお茶を飲みに行ったり、自宅で寛いだりする時だ。


 ずっと仕事が続く。


 まとまった休みが取れたら、江美と旅行などに行きたかった。


 この季節だと西日本がいい。


 特に高知や宮崎、鹿児島など海が見える場所がよかった。


 ああいった場所にはシーリゾートがある。


 海を見ながら、優雅に過ごすのもいいと思えた。


 気分は春を飛び越し、夏にまで行っていたのだが。


 パーティー会場に着くと、コートを取り、フロア出入り口に立っているコンシェルジュに預ける。
 

 そして会場内へと入り、先に来ていた須山と高階に挨拶した。


「おう、園岡。……美津濃君は?」
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