僕は
 疲れも同時に取れた。


 入浴後、江美が持ってきていたカバンから化粧水などを取り出し、顔に塗る。


 僕も髪の毛をタオルで擦り、水分を拭き取った。


 同じベッドに入ると、徐々に眠気が差す。


 旅行はまだ始まったばかりだったが、多分すぐに過ぎてしまうものと思った。


 十分楽しまなきゃ――、そう思ってまるで真夏のような陽気の部屋で眠りに就く。


 一晩眠った後、新しい朝が訪れた。


 ビーチがホテルの近くにあるので、潮の香りがする。


 互いに起き出した。


 朝一のコーヒーを一杯ずつ淹れて飲んだ後、始まったばかりのバカンスを楽しむつもりでいる。


 お互い外出着に着替えて、昨夜の食事時と同様、財布やパスポートなどの貴重品を持つ。


 そして室外へと出た。
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