僕は
 僕も江美もサングラスを嵌めて、反射してくる光を避けながら、ゆっくりと佇んだ。


 二人でビーチパラソルの下にいて、海を眺め続ける。


 Tシャツにジーンズというラフな格好で寛ぎ続けた。


 波間にはサーファーがいる。


 やはり常夏の島の気分を味わいたいのだろう。


 トランクス一枚で波に乗っている。


 しばし日本での憂さを忘れた。


 確かに僕たちはずっと働き詰めだったので。


 正午になり、近くにある洋食店に行った。


 シーフードピザや海鮮ピラフなどが食べられるらしい。


 僕も江美も店内に入り、窓際の席に座ってメニューを見始めた。


 洋食のセットものを頼み、ドリンクにアイスコーヒーを付けてもらう。


 お冷を飲みながら、店の中を見渡す。
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