僕は
第50章
     50
 お冷を飲んで、喉が潤った後、僕たちのいるテーブルに洋食のセットものが届いた。


 ドリンクに付いていたアイスコーヒーを啜る。


 この店は南国特有の空気が吸える場所だ。


 少し香水臭いのだが、これが島の空気だった。


 海鮮ピラフとシーフードの載ったピザを食べながら、コーヒーをストローで啜り取る。


 島のビーチは焼けるように熱かった。


 さすがにここが南の島であることを思わせる。


 ゆっくりと小一時間ほど店内に佇み続けた。


 何も抵抗はない。


 強烈な香水の香りも慣れてしまえば、何でもなくなる。


 確かに日本では狭いオフィスに個室を持ち、そこで働き続けていた。


 仕事疲れした体を休めるのに、ここはちょうどいい。
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