僕は
 江美が、


「お腹一杯になったから、もうそろそろ海に戻りましょ」


 と言った。


「ああ、そうだな。目的は海を見ることだしね」


「敬一も飲み物買っておいた方がいいわよ。うだるような暑さだから」


「そうだね。美味しい水とかじゃなくても、アイソトニックウオーターでもいいからな」


「そうよ。ちゃんと確保しておいて」


「ああ」


 頷き、ゆっくりとテーブルから立ち上がって歩き出す。


 追って江美も付いてきた。


 レジで食事代を清算してから店外へと向かう。


 途中にあった自販機でボトル入りの飲み物を買い、ビーチへと歩き続ける。


 彼女も僕と同じものを一本買った。
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