僕は
「それが普通よ。地方から出てくれば、そういったことは大いにあると思うわ」


 と言い、出揃った料理を食べ終わってしまったところで、デザートのスイーツを食べ始める。


 コーヒーが付いていた。


 脂肪の燃焼にいいだろう。


 僕たちはその夜、食事を済ませた後、互いの部屋に戻った。


 裁判の準備に追われる。


 木崎朱莉はまだ拘置所にいて、不自由な生活をさせられていた。


 何としてでも、冤罪を晴らさないといけない。


 木崎は何も事件に関与していなかったのだから……。


 もちろん被害者のケータイに残っていた通話記録も、真犯人が捏造(ねつぞう)した可能性が高かった。


 困っている人の味方になるのが弁護士だと言い聞かせながら……。


 確かに須山が付いてくれれば心強いのだが、不安はある。
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